これは、anthy-7900 以降で、単漢字が第一候補になってしまう問題を受けてのものです。
と言っても、リリースしたのは通常版ではなく、実験版とメンテ用だけです。
問題自体はすでに Anthy-dev に投げてあって田畑さんの対応待ちですが、それまでの暫定対応として、辞書側で問題を回避したものを上げてあります。
<問題>
・cannadic改の単漢字は、活用語の場合、終止形の読みで登録してある。
例:あたらしい #KJ 新
おそい #KJ 遅
かく #KJ 書
・anthy-7900 以前は終止形の読みを入力しても、品詞コードが KJ のもの(単漢字)は第一候補にはならず、後ろの方に回されていた(ただし、これは田畑さんの意図したものではなく、たまたまそうなっていただけらしい)
・anthy-7900 で、終止形の読みを入力すると、単漢字であっても第一候補になってしまうようになった
例:「あたらしい」と入力 → 「新しい」ではなく「新」が第一候補に出てしまう
・オリジナルの cannadic にはあまり活用語の読みでの単漢字は登録されておらず、登録されていても語幹のみの読み(活用語尾なしの読み)で登録されているので、おそらくあまり問題は生じないと思われる。つまり、今回の問題は主に cannadic改のみに生じる問題である
<暫定対応>
・基本的には田畑さんに対策を考えて頂いていて、それ待ち
・ただ、それまでの間の暫定対応として、辞書側で出来る対応を行った
・内容は、以前実験版として、人名・地名をそれぞれ「^読み」「@読み」で出すようにしたものを公開していたが、それに「単漢字を「:読み」で出す」というものを加えたものを公開した(alt-cannadic-test-060716.tar.bz2)
・読みの前に「:」を付けない限り単漢字の候補は出てこないので、通常変換時の第一候補に単漢字が出てきて困るという問題は回避される
・単漢字の候補を出したい時は
「:くりかえし」→「々」
「:てんてん」→「…」
「:あき」→「 」(全角空白)
「:ぜにさし」→「緡」
というように、読みの前に「:」を付けて変換する
・人名・地名もそれぞれ「^読み」「@読み」として変換しなければならないことに注意
・臨時リリースなので、通常版は出さない
以上が内容です。
ただ、気づいたんですが、これまで Canna では「普段は単漢字辞書はアンマウントしておいて、必要なときにのみマウント、使い終わったらまたアンマウント」という使い方をお勧めしていたのですが、今回のように単漢字は「:読み」で出すというようにしておけば、Canna でも単漢字辞書(gtankan.ctd)を常時マウントしておいても問題ないですね。
なので、田畑さんの対応いかんに関わらず、今後は、単漢字についてはこの方針で行こうかなという気になりつつあります。
予想していなかった弊害が出なければ、ですが。
# かなり酩酊した状態でこれを書いてます。寝て起きて読み直してみて分かり
# にくかったら、書き直すなり補足するなりします。
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